ゴールド インベスター 2017 年 6 月

昨年の今頃は、EU 離脱の是非を問う英国の国民投票もまだ行われておらず、ドナルド・トランプ氏の米国大統領就任もまだ決まっておらず、流通紙幣の 86% を廃止するというインドのモディ首相による驚くべきプランもまだ発表されていませんでした。

トルコ:活躍する金

トルコは世界第4位の金消費国で、世界の消費者需要の約6%を占めています。同国の過去10年間の金消費量は年平均181トンでした。ワールド ゴールド カウンシルの推計によると、少なくとも3,500トンの金がトルコの家庭の「枕の下」に蓄えられています1。このレポートでは、バリューチェーン全体で金が果たす役割を探るとともに、トルコ経済における金の貢献度を評価していきます。

金の特性-外見は金属、本質は通貨

本レポートでは、コモディティについて、また、金と他のコモディティとの違いについて、詳細な分析を行った。その結果、1)コモディティは、ポートフォリオのパフォーマンスにとり、重要なツールであることが分かった。さらに2)金については、ひとつの資産クラスとして扱うべきであるとの結論が得られた。

中国の金市場:その歩みと展望

中国の民間金需要は、現在の1132トンから20%増加し、2017年には少なくとも1350トンになると予想しています。中国の金需要は 2013 年に記録的なレベルに達し、中国は世界最大の金市場となりました。2014 年は小休止となりそうなものの、その後はさらに継続的な成長が続きそうだと述べています。

日本の投資家にとってのテールリスクと金の役割

日本市場において過去発生したテールイベント時に、5%金をポートフォリオの中に組み入れて保有することで、ほぼ全てのテールイベントの期間で損失抑制効果が確認できた。為替ヘッジ(対ドル)を付けて金を保有する場合と、為替ヘッジせずに円ベースで保有する場合の2通りについて分析。
また、将来発生するかもしれないテールリスクのシナリオを3つ想定し、ある最適化ポートフォリオが被る損失を推計、金を組み入れることによる損失抑制効果についても試算。テールイベント時のヘッジツールとしての可能性を示唆する結果となった。